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伝わる・揺さぶる!文章を書く

文章を書くことの基本は、その人の根本思想とその人の伝えたいと言う気持ちであるという著者の考えを実践を持って表した本だと思います。伝えたいこと、そして伝えたい気持ちを文章に込めるとこういう文章になるのだということが良く分かります。

前半は、小論文指導を通して得た体験、そして雑誌編集者として得た経験をもとに、文章を書く前段階に何をするかを示してくれています。思考法なども紹介していますが、本書の重点は、書き手の視点を読み手の視点にいかに持っていくかということに置かれています。そうすることで、相手に分かりやすいだけでなく、本当に自分が言いたいことを論拠を上げで提示することが出来ると筆者は言います。

後半は、実際の例を挙げながら、より良い文章を書くためにはどうすれば良いかを例示しています。この後半でも主張としては前半と同じで、目的を明確化し、相手に伝わるように書くというてんが強調されています。ただし、例は実務的な者が多いので、エッセイやレポートのはそのまま使うことが出来ないかもしれません。

文章はその目的や読み手に合わせて良く考えて筆を進める必要があることを再確認するには非常に良い本です。その上で、気持ちが伝わる文章のお手本として本書を読むと、自分がどのような文章を書きたいのか(もしくは書きたくないのか)が分かると思います。