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英語を学ぶ人・教える人のために

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第二言語習得の非常に分かりやすい入門書。この本のもっとも良いところは、焦点を絞って分かりやすく書いてあるところ。いろいろな理論を細かく論ずると、どうしてもまとまりが無くなったり、話のつながりが分かりにくくなったりするが、本書のように話の流れを大切に、まとまりを持って書かれていれば、迷子になることも無いでしょう。

本書のメインは、第4章と第5章。文法知識を知っていることと、言語の運用の関係を比較的新しい理論を用いて解説している。インプット仮説やアウトプット仮説を中心に論を進めており、最新のジャーナルを読む前段階に読むには最適でしょう。

一方で、まとまりすぎていて、ある程度の知識がある人にとっては物足りないものがあるかもしてない。また、初学者には、この本だけで第二言語習得理論が完結しているような印象を与えるかもしれない。

学生に入門書を紹介するときに必ず出てくる一冊になりそうです。